老後、といえば断捨離。浮世の垢を洗い流し、不要なものをこだわりなく捨てるのがはやっています。あとに残る人々に迷惑をかけたくない、ということもあるでしょう。
確かに、引退後は通勤服がいらなくなる方は多いでしょう。古いビデオテープなど、機材の変化によってゴミになってしまったものもあります。でも、それ以外の「使わなくなったもの」も全部捨ててしまってよいのだろうか。もう買えなくなるんじゃない?そう考えると、ひたすら捨てるのはどうも気が進みません。
じゃあ、売れば?という方もいらっしゃいますが、それなりに大切にしてきたものも、売ると二束三文の値しかつかず、悲しくなるのが落ち。バザーにでも寄付する方が気持ちがよいくらいです。
特に着物。着物ばかりは、売ってもよいことありません。我が家のタンスには母の着物がたくさん残っていて、今は着る機会も少ないのですが、退職したら時間もできるし、絶対着てやろうと思っています。
古い洋服も同様です。布地は何にでも使えますから、布が傷んでいない限り、捨てなくてよいと思うのです。邪魔なら片付けておけばよいだけ。古いタオルも古いシーツ、古い手ぬぐいなども、いろいろ使えそうなので捨てる気はありません。
断捨離して、必要ならまた買えばよいじゃない、という方もいらっしゃいますが、定年後はそうもゆかないでしょう。ゴミを増やし、消費を増やすのは決してエコではないし、働き盛りのうちならいざ知らず、我々世代にとっては、大量消費におさらばするのが本当の断捨離なのではないかと思う今日この頃です。

当時のものを持っていた人たちから集めて展示しているそうです。
ジミ・ヘンドリックスが使っていたものではなく、
それに似た、近いものを見つけるのはけっこう大変だったとのこと。
断捨離されていなくてよかったですよね。